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子供に嘘をつく親映画

 

このツイート⬇︎が話題になっていたので思ったんですが、

 

 

 

この方に限らず、何の前触れもなく「えっ、そんなこと言う人いるんだ?」って場面に遭遇しちゃってゾッとする瞬間てありますよね。

 

こういうの見ると「ひどい…」というより

「何でそんなこと言ったんだ?」と気になって仕方ないのは私だけでしょうか?

なので今回の記事は【子供にウソをつく親映画】について書きたいと思いました。

 

 

 

籠の中の乙女 (字幕版)

籠の中の乙女 (字幕版)

 

 

家から一歩も出さずに育てられた子供たちの話。

原題は“DOG TOOTH”。

「犬歯が抜けたら家の外に出てもよい」と教えられている子供たちは、

毎日お互いの口の中を確認し合っているのでした。

とっくに成人してる息子、娘たちが、

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塩のことを「お電話」って言ったりとか、
 
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一生懸命犬の鳴き真似をしたりとか、
 

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幼女みたいに踊ったりとか、

画面は明るいのに異様な絵面ばかり続く不気味な映画でした。

 

諸悪の根源の両親は別にものすごい悪人というタッチでもなくて、

間違ったことを次々教えては「可愛いわね、ふふふ(笑)」と笑ってる感じ。

三角締めでもてなしてでカミヤマ様も指摘されているように、

 

「お母さん、キクラゲってなに?」

「ペンギンの肉よ」

 

とサラリと嘘をつくみっちゃんのママ的遊び心。

伊集院光さんも「親ってさ、スナック感覚で嘘つくじゃん」という名言を残していますが、

「子供に一度も嘘をついたことはない」という親はほぼいないと思うので、だからこそこの映画は「ゾゾゾゾッ」とするわけです。

 

 

一方“キャリー”に出て来たのは
「初潮になったのは欲情したからだ」
と娘を責めまくる母親です。
 
閉じ込め、殴り、怒鳴り、
この母親は“籠の中の乙女”の父母とはエネルギーが比べものになりません。
それというのも、このお母さんは「初潮が罪」と心の底から信じているから、必死さもホンモノです。
 
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ラストシーンの抱擁は、
「行くとこまでいっちゃった人の哀愁」
みたいなカタルシスがあります。
 
 
 
というわけで、
パッと思いついた「子供に嘘をつく親」映画でしたが2つは対照的であり、
しかもどっちの親してもその手に負えなさに、
思わず暗〜くなってしまったのでした。
 
 
勉強不足のため、2つしか思い浮かばなかったのですが、
他にも「子供に嘘をつく親」映画、
ご存知の方がいたらぜひ教えてください。
ぜひ見てみたいと思います。